葬儀は一度きり、やり直しはできません。大切な家族のためにも、安心して任せられる葬儀社に依頼し、悔いの残らない葬儀にしたいものです。
この記事では、確かな葬儀社の選び方について解説します。
目次
葬儀社選びのポイント
安心して任せられる葬儀社を選ぶポイントにはどういったものがあるでしょうか。
①葬儀費用を明確に提示してくれる
葬儀費用は、決して少額ではありません。しかし、葬儀社によっては、ざっくりとした大まかな見積もりを示されるケースも少なくありません。
パッケージやプラン料金には、「何が含まれていて」「何が含まれていないか」といった、詳細な説明まで
しっかりとしてくれる葬儀社を選ぶことで、後になって高額な追加費用を請求され、びっくりするような事態は防げます。
②スタッフの対応が丁寧で信頼できる
「何もわからないのなら、黙って葬儀社に任せていれば良いんだ」とでもいうような態度の葬儀スタッフは、大切な家族を見送る側の気持ちに寄り添っているとはいえません。
葬儀当日に細かな気配りをし、サポートしてくれるのは葬儀スタッフです。
葬儀スタイル、こだわりたいこと、心配なこと、費用のことなど、どんな質問や要望にも親身になって丁寧に対応してくれるスタッフがいる葬儀社なら、大切な家族の葬儀も安心して任せられるのではないでしょうか。
③低予算でも対応は変えない
葬儀社の利益を考慮すれば、豪華で高額な葬儀が望ましいのが事実です。そういった事情からか、比較的簡素な葬儀を希望しているとわかると、表情や態度に表す葬儀社スタッフもいるようです。
ご遺族の気持ちに寄り添い、お客様の立場になって何がベストかを考えてくれるスタッフなら、低予算の葬儀の依頼だからといって、手のひらを返すように態度を変えることはしないはずです。
④葬儀の契約を急かさない
もしもの時の見積りの席で「今すぐに契約すれば割引を適用できます」など、契約を急かされる事例もあるようです。
しっかりと内容を確認せず、慌てて契約を結んでしまうと、後にトラブルとなるリスクも高いと考えられます。
また、複数社に見積り依頼して比較検討をする余地を与えず、その場での契約を強引に迫るような葬儀社は、大抵が説明も不十分で各種対応もずさん、といったケースが多くあります。
⑤支払いの方法や期日に柔軟性がある
ほんの一昔前は、「葬儀を終えたら速やかに現金一括払い」が普通でした。しかし近年では、葬儀後1週間程度での請求が主流となってきています。
何かと慌ただしく、また心労も重なっている葬儀前後ですから、できれば支払期日にゆとりのある葬儀社が望ましいでしょう。
また、支払い方法も現金一括の他にクレジットカード払いなどの対応をしている葬儀社もあります。
⑥複数社に同条件の見積りを依頼し、比較検討で安心
単純に費用を比較するだけではなく、見積りを依頼する段階で葬儀社の雰囲気がある程度つかめます。
また、複数社の見積りに目を通すことで、相場観を得られるのもメリットの一つです。
⑦八王子市内に式場や安置施設がある
ご自宅で安置ができない場合、葬儀社へご遺体を預けることになります。その場合に、ご自宅から遠い施設であったり、葬儀まで面会ができないなど、葬儀社によって対応が異なります。
ご自宅から遠くない場所で安置ができるか、保冷の設備は整っているか、事前に確認しておきましょう。
また、式場も直営式場を運営していると、貸式場と比べると比較的安価で日延べをせず葬儀を行えることが多いようです。式場に関しても事前に確認しておきましょう。
誤った葬儀社選びのリスク
では、誤った葬儀社選びにはどのようなリスクがあるか確認してみましょう。
①見積りにない追加料金で当初の予算をオーバーする
葬儀会社の多くがパッケージ料金やプラン料金を提示していますが、後になって多額の追加料金が請求され、請求金額が見積り金額を大幅に上回る結果となるケースもあります。
お客様がご納得の上での追加料金であれば、何の問題もありません。しかし、十分な事前説明のない葬儀社があるのが実情です。
見積りでは、パッケージ料金やプラン料金に何が含まれているのか、細かい内容も確認しておくと、後になってのトラブルを防ぐことができます。
②要望と異なる葬儀になる
葬儀社全てが、どの宗旨・宗派の葬儀にも対応できるとは限りません。一般葬以外の家族葬・一日葬・音楽葬など、といった各スタイルの葬儀についても同様です。
依頼先の葬儀社が、要望に対応できないと契約後に判明した場合、意に沿わない葬儀となる可能性があります。
③予想より豪華で高額なプランになる
押しの強い担当者だと、戸惑う遺族に対し強引に話を進め、見積りから契約まで進めてしまう、という例もあります。
「このプランでは見劣りがしますから、絶対に1ランク上げるべきです」などと、高額なプランへ無理矢理誘導され押し切られてしまっては、後には不快感と悔いが残ることになります。
要望や予算ははっきりと伝え、後悔の無い葬儀にしましょう。
葬儀社はいつのタイミングで選ぶのか
①病院などで亡くなった後、ご遺体を搬送する前に葬儀社を選ぶ
ご家族が息を引き取った直後に、安置施設へご遺体を搬送するために、急いで葬儀社を選ぶ例は少なくありません。
特に、入院先の病院で亡くなると、速やかな搬送を求められるため、何もわからないまま病院から紹介された葬儀社に依頼してしまうということもあります。
こういった場合に、ご家族が動揺し冷静な判断が難しい状況にあることを承知で、「足元を見る」ような営業をする葬儀社もあるので要注意です。
②ご遺体の搬送後に葬儀社を選ぶ
基本的には、通夜・葬儀は速やかに行わないといけないため、決してゆっくりとはしていられません。
それでも、ご遺体の搬送前よりは多少は余裕ができるのが搬送後のタイミングです。
ご遺体の搬送は葬儀会社に依頼するのが一般的ですが、搬送のみを依頼し葬儀は別の葬儀社にといった頼み方もできます。
③事前にあらかじめ葬儀社を選んでおく
昔は「生きているうちに葬式の話なんて縁起が悪い」と言われていましたが、葬儀スタイルが多様化し、
本人の希望が尊重されるべきとの考え方が一般的となった今日では、生前に葬儀社を選ぶことがむしろ推奨されています。
時間の余裕をもって、各葬儀社のプランや評判などを落ち着いて調べられ、担当者とじっくり相談する
時間もあります。また、生前に予約(契約)する場合には、値引きなどの特典がある葬儀社もおすすめ
です。
葬儀社を選ぶ前に確認しておくこと
安心して任せられる葬儀社を選ぶには、どんな葬儀にしたいのか内容をあらかじめイメージしておくことが
大切です。下記の内容は事前に確認しておくことをおすすめします。
①参列者の人数など葬儀の規模
対象者の生前の交友関係、勤務先の会社規模なども踏まえ、何人程度の参列者を見込むのか、大まかな人
数を把握しておきましょう。
ご本人に確認する、年賀状などのやり取りを確認する、携帯の連絡先登録を確認する、など事前に交友関
係などを確認し、リストにまとめておけば、もしもの時に慌てることなく連絡先もチェックできます。
②宗旨や宗派を確認しましょう
どの宗旨・宗派で葬儀を行いたいのかをはっきりとさせておきましょう。菩提寺がある場合は、その宗派
を確認しておきます。
無宗教を希望する場合も、どのような葬儀にしたいのかを確認しておくと、もしもの時にご家族が慌てる
ことなく葬儀の要望として葬儀社へ伝えることができます。
③予算の設定
事前に必要な費用についてある程度把握できていれば、このくらいまでなら葬儀の費用として支払えると
いう上限額を決めておくとよいでしょう。その場の空気に飲まれてしまい、思っていた以上の費用負担と
なるリスクを減らせます。
「こんなはずではなかった…」と、葬儀を終えた後に悔いるご家族も少なくないのが葬儀です。
その原因の一つが葬儀社選びにあるといっても過言ではありません。
事前に葬儀社を検討していない場合は、ご遺族は時間的にも精神的にも余裕のないタイミングで、葬儀社の選択と決断を迫られます。
そういった精神的な負担や混乱を避けるためにも、生前の段階での葬儀社選びを検討してみてはいかがでしょうか。